「東京ガールズブラボー」

東京ガールズブラボー (上)

東京ガールズブラボー (上)

90年代前半だろうか。岡崎京子はマンガのニューウェーブの最前線だったのか、なにか伝説の存在だったようだ。それも知らず、リアルタイムではなく、執筆をやめてしまってから読んだはずだ。内田春菊は一時期リアルタイムに、作品が出るたびに読んでいたことがある。今は読む気がしない。何故かは良く分からない。内田春菊を良く読んでいた頃は岡崎京子は読まなかった。岡崎京子を読み始めて、内田春菊を読まなくなったのか。
いまは実は岡崎京子も余り読まないが、唯一時々読みかえしたのが「くちびるから散弾銃」だった。そして、古本屋で、「東京ガールズブラボー」を見つけた。なんてかっこいい表紙だろう!!!


岡崎京子は、「リバーズ・エッジ」あたりの印象が強く、これは傑作だなとは思いつつ、痛々しい印象が強くて読み返そうとできなかった。固有名詞連発マンガ「くちびるから散弾銃」は、読んで妙にしっくり来た。カタログ文化人のようだけれど、その固有名詞たちは、単にステータスやらそういうものではなく、なにか生きるのに必要な栄養源の名前でもあるかのような・・・。おたく的な部分もあるかもしれない。ダサい、と、オシャレ、の、ちがいはあるかもしれないが。
そのくせ「くちびるから散弾銃」の前編に当たる「東京ガールズブラボー」は、名前をかろうじて聞いたことがある程度だったが、「くちびるから散弾銃」以上に気持ちにしっくり来た。単純に、私は社会人としてはふつうの生活をあまりしなかった、学生時代はそれなりにふつうのひとと接点があったためかもしれないが。
絵柄も古い物のほうがいいな。そして、表紙。コミックの装幀No.1だと、今の段階では思っている。ジャケ買いOKでしょう。アマゾンに画像がないようなのが残念。旧版は絶版かな。新版東京ガールズブラボー 上巻 ワンダーランドコミックスもあるようだけれど、こちらの表紙はわからない。