杉浦日向子さんを悼む

なぜか今日まで知らなかったが、22日に亡くなられていたという。
中身が変わってしまったリンクでたまたま訪れた、西日本新聞のサイトでいきなり知った。7/26朝刊の記事のようだ。無断で引用する。


「江戸風俗研究家TVでも紹介 杉浦日向子さん死去 46歳」というタイトル。

「江戸風俗研究家で元漫画家の杉浦日向子(すぎうら・ひなこ、本名鈴木順子=すずき・じゅんこ)さんが22日午前4時32分、下咽頭(いんとう)がんのため千葉県柏市の病院で死去した。46歳。東京都出身。葬儀・告別式は親族だけで済ませた。

 杉浦さんは、時代考証家を目指していたが、1980年に「通言室乃梅」で漫画家としてデビュー。江戸風俗を描いた作品で人気を獲得し、84年に「合葬」で日本漫画家協会賞優秀賞を、88年に「風流江戸雀」で文芸春秋漫画賞を受賞した。

 93年に漫画家としての活動をやめて「隠居」を宣言。江戸風俗の研究に専念、市井の人々の暮らしを題材にした人情味あふれる内容の「江戸へようこそ」「大江戸観光」などのエッセーを発表、小説家としても活躍した。

 NHKで昨年春まで放送されていた「コメディー お江戸でござる」では江戸風俗を解説するコーナーを95年から約9年間担当し、視聴者に親しまれた。また、そば愛好家としても知られた。」


私にとってはなによりもすごい漫画家のひとりだった。葛飾北斎とその娘を描いた「百日紅」は、忘れられない作品の一つで、漫画家をやめた時にそれを惜んだ漫画家の文を読んだが、わかる気がした。テレビでのにこやかな印象とはちがう、しかし矛盾はしないだろう極めて鋭い感性。しかし、エッセイ等も好きだったので、いままでの作品を読めればいいのだと、納得することにしていた。
テレビを降板したときに、「おやっ」と、思っていた。最近は何をやっているんだろうなと、時々思い出していた。

百日紅 (上) (杉浦日向子全集 (第3巻))

百日紅 (上) (杉浦日向子全集 (第3巻))

百日紅 (下) (杉浦日向子全集 (第4巻))

百日紅 (下) (杉浦日向子全集 (第4巻))

百日紅 (上) (ちくま文庫)

百日紅 (上) (ちくま文庫)

百日紅 (下) (ちくま文庫)

百日紅 (下) (ちくま文庫)