「シュガー」

シュガー 7 (アッパーズKC)

シュガー 7 (アッパーズKC)

「キーチ」ほどには興味を惹かなかった、でもまあ、読んでみた。
「キーチ」があまりに面白いので、なつかしい「宮本から君へ」に遡り、途中で読むのをやめていた「ザ・ワールド・イズ・マイン」の続きも集め始めていた。
当初、悪くない、くらいにしか、思わなかった、と、言っても、「キーチ」ほどにセンセーショナルではないか、というあたりでそう思ったのであって、読んで損をした等という感覚はもとよりなく、たとえば「宮本から君へ」や「愛しのアイリーン」よりもゆるいくらいだけれど、これはこれで良いかも知れない、案外渋いかな、というような感じだったが。

8巻で「シュガー」タイトルでは終了とか言う。そのどうやら第1部ラストに向けて、すげえボクシングの試合のように(と、言っても見たことはないが)、またはすげえジャズのセッションのように(こちらはそこそこすごいのは聴いた)、なだれ込んでいった。
なんか、かっこいいジャズ用語みたいので語ってみたいモノだが、知らない。不快な饒舌や日常が、鋭い不協和音の、過剰なアドリブのようだ、なんて・・・やめとこう。
すげえ、と、鳥肌が立ってくると同時に、なんだかしょっちゅう笑いも込み上げて来た。面白ぇ。

私はゲイのひとに会ったことがない(ひとに会うこと自体少ないし)のに言うのもおこがましい気がするのだが、ゲイのひととその周囲の描写が、今まで読んだ中で、一番しっくり来たような気もした。

とりあえずここでは表紙の絵が特にいい7巻を。
売れると良いな。