「わずかいっちょまえ」

わずかいっちょまえ (Beam comix)

実はあまり良く知らなかったマンガ家、星里もちるさんの掌編。
なんか甘い叙情的な感じのお話しのひとだと思い、読んでいなかったのだけれど、菊地直恵さんの師匠（？）だということでにわかに気になって、古本屋でパラパラめくったりしていた。長編が多いようでなかなか手を付けられなかった。

「わずかいっちょまえ」は、表紙の絵に惹かれた。また、あとがきを見ると作者の気に入っている作品だということで読んでみた。なかなかいい。
少年向けの作品か。「小学○年生」というような雑誌に載りそうで、載っていて小学生の時に読んでいたりなどしたらしんみりと心に残りそうな作品。子ども向きの安直なネタが多いようでもあるが、それを丁寧に現実との距離をおいて構成している感じがして、安直さが逆に活きてくる・・・ってむちゃくちゃか。私は感動を求めたりはしないのだが、いいものはいい、という気もする。
実際は1990年に「少年キャプテン」に載ったものらしい。エンターブレインのコミックビームコミックスでの復刊なのかな。2003年。