バングラデシュの巨大NGO

サイクロン被害と貧困で有名な国、バングラデシュ。20世紀最大の自然災害は1970年、バングラデシュのサイクロン被害で、50万人の犠牲者が出たという・・・知らなかった・・・実は災害についてはいろいろ調べていた事があって、読んでいたはずだが、忘れていた。

NHKスペシャル沸騰都市」、今日はバングラデシュダッカ
バングラデシュの事を、「世界で最も貧しい国」と、ナレーションで言っていたか。ともかく、アジアではアフガニスタンと並んでもっとも貧しい国だというような認識があった。
ダッカ、1,200万人も住んでいて、地方から毎日3万人もやって来る・・・。一年で1,000万人増える・・・? 年間経済成長率6%が、何年間といっていたのだったか。全人口に占める貧困層の割合は、この10年で10パーセント以上減少した・・・。
牽引力となっている産業は繊維業。貧しい国である事のメリットは人件費のやすさで、この産業の主な担い手である中国の1/3の人件費が世界から仕事を呼び寄せているようだ。労働者のかなりの割合が、この業種に従事しているようだ。

おどろいたのが巨大NGO、BRAC(ブラック)。世界最大の現地NGOを自称しているらしい。通常なら民間企業や、あるいは政府が担っている社会機能の多くをこの国では国内のNGOが担っているらしい。
顕著なのが金融分野での役割。担保を取らずに融資する。そこそこの規模の事業者向けでもそうだが、個人事業者など向けの「マイクロクレジット」という仕組みは2006年のノーベル平和賞受賞者となったムハマド・ユヌス氏がはじめたグラミン銀行によって知られているようだ。「自助努力」などという言葉が似つかわしいだろうか。それをサポートするシステムとして機能しているような。BRACなどのNGOの、運営の大きな財源となっているらしい。BRACの財源に占める寄付の割合は20%程度に過ぎないとか。マイクロクレジットの主な融資相手は女性で、勤勉で、しっかりしているという。説得力がある・・・。
日本でもベンチャー企業向け融資などというものがあったり、東京新銀行だっけ・・・新銀行東京・・・変な名前・・・ここは無担保だというが・・・これが事実上破たん状態だというのとは対照的だ。

働く事に満足を感じている表情が印象的で、インドで学ぶ事に喜びを感じている子どもたち(エリートなんだろうけれど)を、すこし思い出した。これも女性が美しい。自立する事で誇りを感じているようだ。