第二次世界大戦のイメージ

「世界大戦」の年号を調べるためにWikipediaを覗いて、変な事に気付いたが、こんなことはいまさら話題にする事ではないのだろうか。

Wikipediaによると・・・。
第二次大戦の「犠牲者数は世界でおよそ6,000万人と言われる。主要参戦国における死亡者数の概数は、ソ連2,000万人(軍人1,300万人・市民700万人)、中国1,350万人(350万人・1,000万人)、ドイツ730万人(350万人・380万人)、ポーランド540万人(12万人・530万人)、フランス60万人(25万人・36万人)、イギリスおよびイギリス連邦50万人(45万人・6万人)、日本210万人(170万人・38万人)、アメリカ40万人(40万人・0.17万人)、イタリア40万人(33万人・8万人)と推定されている。」らしい。意外なのはソ連、中国、ポーランドの死者の多さ。しかも市民の犠牲者の。

ドイツがポーランドへ進行して大戦が始まったということは知らなかった。ポーランドは最も長い間「主な」戦場だったという事か。フランスとかではなく。
また、ソ連とドイツの戦闘が最も熾烈だったという事だろうか。あるいはそういう、人的被害をもたらすような戦い方をしてしまったということか。
大戦後、連合国側との交流が主になっていたために、そちらの戦線のイメージしか浮かばないので、東欧の戦場についてのイメージが希薄なのか。
と、いうようなことに今さら驚いているような、私の取るに足らない知識は、やはり恥じるべきだろう。

それ以上に・・・日本の国民、アジアの人間として簡単に看過できないのは中国の死者の数だ。市民が1,000万人!
太平洋戦争の主な戦争当事国である日本、アメリカ以外の国で、なぜこれほどのことになっていたのだろう。「主な戦争当事国」がアメリカと日本だと思っていた事が大きな過ちなのだろう。しかし、そうだとすれば呼称も「太平洋戦争」でいいかどうか。
Wikipediaの太平洋戦争の経過をざっとたどったが、中国での戦闘に関する記述はほんのわずかだ。しかし日本とアメリカの犠牲者をあわせてさらに5倍にしたような死者が中国にあったと数字では書かれている。ポッカリと意識の空白がある感じがする。
「日本人が戦争責任をいつまでも感じ続けることは自虐的だ」とするような言説以前に、この事実の前に口をつぐむということは考えられないのだろうか。・・・おそらく、議論としては「戦争という非常時にはあり得る事」なのだろうが、そんな理屈に何の意味があるのか。
この統計(?)を信ずべきかどうかすら、私にはわからないのだが。

そういえば間もなく私の住む場所のある意味ご近所で「サミット」が行われるのだが、その「G8」、フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ、ロシアの8カ国とはいったいなんなのだろう。