北京オリンピック3

今日(昨日)は男女1600mリレーと女子走り幅跳びを見た。

リレーは面白い。男子のほうのアメリカチーム、オリンピック記録が出た瞬間を見られた、というようなことが、自分は案外好きなのだと気付く。世界記録が出なくて残念。女子、黒人のアスリートって、なんて綺麗なんでしょう。やはりアメリカチーム。美しいプロポーションの肉体が美しいフォームで躍動する。

走り高跳びクロアチアのブラシッチという選手が優勝の最有力候補。棒高跳びイシンバエワほどではないにしても、実力が抜きん出ていることは試合の進行していく様子からも伺えた。オリンピックで世界記録を更新すると豪語していた。
が、結局、2m07を失敗、05の跳躍回数で2位に。この競技は実際にすぐれた跳躍ができても、それをバーが低い時にやったのではしょうがないというか・・・。精密さと、調整能力というか、メンタルも大きいのではないか。偶然の要素もあるが・・・。勝負に強い、常勝選手というものはいるのであって、ブラシッチも、かなりそういうタイプに思えたのだ、が。まだ25、オリンピックでかどうかはともかく、世界記録を更新してほしい。

それにしても、イシンバエワ、どうして見なかったのかと悔やまれる。ずっとパスしている様子だけは見てたのだが。
あと、昨日の男子400リレー決勝、見たかった。


ソフトボールの決勝を見る事が出来たのは幸運だったが、アメリカの強打者、ブストスが話題になっているようだ。
アスリートにはさすがに太っているひとが少ないので、一目見て印象に残る。柔道の重量級にも太ったひとはいるが、四角い感じがする。円盤投げだったかにはなぜか太ったひとが多くてびっくりしたが、野球やソフトボールでは、打者にいるな、そういえば。ただし、メジャーリーグ限定。ブストスは、ベーブ・ルースになぞらえられているらしい。
とにかくブストスの印象的だったのは、打率の数字、それが具現化した決勝での打席。前日の準決勝は見なかったのだけれど、少なくともタイブレークまでは打点はなく、9回まで上野を攻略出来なかったのではないかと思うものの、決勝ではホームランを「やすやすと」スタンドに放り込まれた感じに目を見張った。イチロー的な動態視力か、読みがあるのではないか。上野の優れているのは球威や球種、コントロールのみならず配球や「打たせて取る」ようなバランス感覚でもある、ということを考えると捕手の峰という選手もただものではないと感じられたが。つまりは知能戦でもある。
もうひとつ、日本の勝利が決まってからのカメラが、ベンチのフェンスにもたれてグラウンドを見ているブストス選手の横顔を一瞬映していて、それが私には美しく感じられた。打席がまわってきたかもしれなかった、その時間に・・・たぶん、もういちど打席に立って上野と勝負したかったのではないか、それはかなわなかった、というような言葉で考えたわけではないだろう、終わったという実感を感じているようでもあった。ああいう目は・・・。ブストスの人柄の魅力や、試合後に日本チームを最も祝福していたというような挿話をネットで読み、思い出したのはその横顔だった。彼女は引退するらしい。上野の敬遠が彼女にとって、残念でもあり、勲章でもあっただろうか。
なんと魅力的なひとなのだろう。