スナップショット081127

インドのムンバイでテロ、詳細はあまり気にする気がなくなっている。100人前後の死者、200人前後の怪我人だといったか。
一時は、そのようなことが起きるたびにブログに書いていて、それと政治などのことについて書く専用のブログを作っていた。
「ムジャヒディン」という言葉の入った団体が犯行声明を出したらしく、イスラム系だということくらいはわかる。声明の内容も獄中のすべてのイスラム教徒を釈放せよというようなことのようだ。
日本のガス関連会社、三井丸紅・・・という会社の支店長が自ら事業?を提案し、現地視察にむかい、そこで巻き込まれたという。その方が「邦人死者1名」だ。その会社の副社長が目に涙をにじませて、テロへの怒りよりも何よりも部下を失った悲しみを語る様子と、その前に語られた故人の仕事ぶりなどから、上司としての無念がはっきりと感じ取れ、胸を打った。
このひとは、故人と仕事のうえで信頼関係を築いていたのだろう。世の中で働く人の多くは、無気力な現場、押しつけられた仕事というものを経験することが多い時代になっていると思うが、ポジティブに世界に関わっていくという形で仕事というものを遂行できるということが、ありえる、また、そうできるひとがいるのだというようなこと、得難い部下、同僚を失ったのだろうということを、こんな形で知ることになるとは。
商社、流通?エネルギー?生臭いようなうさんくさいような灰色のイメージしか持っていなかった、私にとって関心の無いビジネスの世界にも、活き活きとした仕事というものが、当然だがあるのだろう。
この国の総理大臣は麻生というひとだが、「テロとの戦い」とやらについてなにかもっともらしいことを、得意げに話していたように見え、こんなひとを形の上とは言え国家の代表ということにしているということにどんな感想を感じることができるのか、見当も付かない。
インドはそういえば安倍元総理が首相就任前にいちはやく訪問していたようだったが、こんなときに思い出しては、故人に失礼か。BRISKなどといわれる国のひとつで、ムンバイはなかでも経済の中心地、活気があふれる町らしい。人口は1,400万人。



ここ連日は、厚生労働省事務次官経験者とその奥さんが殺害され、次の日にほかのやはり事務次官経験者の奥さんが重傷を負うという事件の報道がつたえられることが多かった。犯人が出頭して逮捕されたが、子供の頃に保健所がうそを付いて、次の日まで待っていてくれるというのに犬を殺してしまったことの恨みが発端だということだ。
ある種の「憂国」のような考えを抱いた人間たちが集まった結社のようなものの仕業かと思ったが、個人の執着と誇大妄想の結びつきの結果で、しかしその発端はある種の優しさのようなものであったようだ。グロテスクなようだが、ある種の二面性に引き裂かれたまま平行して生き続けた矛盾を解決する方法として・・・大きな事をしたかったのだろう。



その報道の陰にちょっとかくれたかたちになった麻生首相の奇妙な失言の数々。医者には変な問題のある人が多くて、ふつうじゃなくて、医者不足は医者のせいで、総理はたくさん税金を払っていて、それが健康管理を怠っているひとたちの医療費として無駄遣いされていて、それにくらべると自ら良く歩くなどの健康管理をしているひとは偉くて、そういうことをみんなやって医療費を抑制すればいいとか。



タイでは空港が閉鎖され、「邦人」が一万人近く足止め、原因は、聞き逃した。





ずっと以前に興味があったクセナキスという作曲家がしばらく前からなぜか気になっていたが、昨日やっとCDを見つけ、今聞いている。20世紀の音楽のひとつの極だという感じがしていた。20世紀前半の音楽には、民族主義新古典主義、音列主義というものが特徴的だったのだろうけれど、そういった人類の音楽の歴史の延長からは断絶したようなところから発想されたような自然科学のひびき、聴き方によってはさわやかだと思える。曲は、初期の作品「エオンタ」、「メタスタシス」、「ピソプラクタ」。