ロック2

ベックのデビュー曲が「ルーザー」、ビートルズにも「アイム・ア・ルーザー」という曲がある。クラッシュが誰かの曲をカヴァーした「アイ・フォート・ザ・ロウ」では、「ロウ」が勝つのだ。

ロック史上最も有名な曲のひとつはイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」。「テイク・イット・イージー」とさわやかに(?)歌っていたはずの西海岸のバンドは陰鬱なその曲でその名前を不動のものにした。
もうひとつの有名な曲、レッド・ツェッペリンの「天国への階段」では極めて確固とした音が鳴らされる。ロールしないロックを宣言するかのようなこの曲の最後では「彼女」が「天国への階段」を買うのだが、この曲の途中では歌い手、つまり私たちは惑い、すべての解決は夢の中でのことのようだ。

プログレッシブ・ロックなどというのは、何か自意識が肥大化したような音楽でもあったようだけれど、代表的なバンドのひとつ、キング・クリムゾンのデビュー・アルバムは、「21世紀の精神異常者」直訳すると、「21世紀の精神分裂病統合失調症)の男」だろうか、邦題は「21世紀のスキッツォイド・マン」と改められたというけれど。このバンドの同じアルバムには「エピタフ」という曲があり、「混乱こそ私の墓碑銘(エピタフ)」という有名な一句がある。このバンドは後に空中分解するようなイメージで「レッド」というアルバムを出して解散する(とはいえ、かなり後に再結成するけれど)が、そのなかの「スターレス」では暗黒だけを見つめることになる。

いまひとつのプログレバンド、ピンク・フロイドには「狂気」と邦題がつけられたアルバムがある。「狂ったダイアモンド」という曲があり、精神を病んでリタイアした元メンバーのシド・バレットに捧げられたと連想されるが、そうではないというが。

デビッド・ボウィはシド・バレットに影響されたというが、代表作のひとつは「ロウ(low)」。

ビートルズは解散するが、「レット・イット・ビー」を最後の曲として選んだようでもある。同名の映画は、「ア・ハード・デイズ・ナイト」から69年に撮られたという。これを初めて見たのは、深夜のテレビで、暗澹とした気分になったような気がするが・・・。


てなことを何で書いているのか。


そういえば、ドアーズに、「ピープル・アー・ストレンジ」という曲がある。「お前がよそ者なら、みんなが奇妙に見える」という訳は変か。翻訳サイトで訳してみたら「あなたが、より奇妙であるときに、人々は奇妙です。」と、なった。