ガザ攻撃

イスラエルによるパレスチナ、ガザ自治区への空爆、またそれにつづく地上部隊進行がゾクゾクと報道されている。イラクへのアメリカ軍の侵攻と違って、着実に成果をあげているようだ。・・・。
空爆は12/27かららしい。地上部隊の侵攻が伝えられたのは昨日だったか?パレスチナ側の犠牲者は500人を越え、約4分の1が民間人だという。イスラエル側の、ハマスのロケット弾攻撃による死者は4人、戦闘による死者は1人らしい、と、書くことに何らかの意味は生じてしまうだろうか。


基本的に、私にはある集団がこのような行動を取るという理由が解らない。

そもそもこの、それなりの規模の軍事行動は今度なにをきっかけに、今度はどのような背景のもとで起こったのかもよく知らない。この国の国内の軍事行動(?)としては近年希に見る大規模なものであり、犠牲者も特に多い。それが、なぜ、今?
ブッシュアメリカ合衆国大統領が、ハマスを(ほぼ一方的に?)批判する内容のコメントを出したとどこかでちらっと読んだ気がするが、なるほど「大統領がブッシュのうちに」、というようなことだと合点はいったものの、また、イスラエルユダヤ人部分?)の政治情勢で、右派が台頭してきているためだということをテレビのニュースで聞いた気もするが。
そういうくだらないもので動く世界、そこで失われる命というものがあり得ることが、理解できない。
私にはこんな死はその辺を歩いていて通り魔に命を奪われることと、さほど変わりがないように思える。ハマスのロケット攻撃で命を奪われることも同様ではあるのだが、またぞろ規模拡大したかたちで意志決定するという・・・「お前たちを同じ人間だとは考えない」ということを互いに意思表示するというコミュニケーションなのだろうか。「お前たちが私たちを同じ人間扱いしないなら、こっちはもっと同じ人間扱いしないぞ」とか・・・。
そういうロジックが実際に民間人100人以上の命を奪うことを厭わない理由も解らないのであって、またそう考えると第二次大戦で空前絶後の民間人犠牲者を出したことも思い出され、枢軸国のみならず連合国の首脳まで侵した集団狂気のように思えてくるものの、それらが現実なのであり、今回にも共通する何らかの(奇妙な)国家(民族、集団)意識の発露ということなのであろうし、このようなことは人類史にこれからも繰り返されるのだろうけれど、どのような特徴を持った国家体制、民族、集団の、どのような特徴がこういう行動を引き起こすのか、という疑問を・・・あまりに漠然としてしまうのだが、持つ。
シオニズムユダヤ民族に関係がないと言い切れはしないが、人類規模で、違ったかたちで、違った民族、宗教でもおこりうるだろう。あるいは国家というものを・・・自分が人類の一員である以上に人類の中でどのような集団に帰属するかということを重視する、その枠のうち、家族に次いで最も明確なものとして・・・意識するものなのだろうか。

などと考えることこそが奇妙であり、何かイスラエルとかいう国はそういうものなのだというところで考えるのをやめておいた方が健康に生きられるのだろう。
私は自分と違うタイプの人間を理解できないのであって、その点でもこの、人工的な国家を構成するユダヤ人の指導者たちと違うのかも知れない。彼らは彼らの仕方で、決して共感的にならず、そのほうが彼らの敵というものというものを正確に理解できるのだろう。なんでも共感しようとするのが私の狂気の沙汰の中心かも知れない。

しかしまた、貧乏人と金持ちの間にもこのようなディスコミュニケーションが成り立つことをまざまざと感じている昨今、そちらも対して変わらぬ人間の愚かさの発露であり、私も何かしらそのような愚かさによって自分や周囲を苦しめているだろうという実感も抱いた。