オバマ大統領誕生

就任演説はテレビで(抜粋かな)聴かせてもらった。

いい演説じゃないか。厳しい時期にふさわしい内容。網羅している内容もかなり的確、その表現もおおむね正確なのではないか。ブッシュ氏の主張のように一部の人にとってのみ正しい内容ではなく、世界のより多くの人々にとって受け入れやすい内容だ。人口比でいうと、世界ではブッシュ氏のときの100倍くらいの人数が・・・ひかえめかな・・・心を動かされただろう。

確かに実際の人々の暮らし、経済、安全保障などの問題そのものが改善されていくかどうか、彼や今度の彼のスタッフの実力や、実際のアメリカ合衆国の政策がどうなっていくかなどは未知数だ。そもそも世界の政治情勢のうごきは簡単にどうなるものではなく、また彼の主張があるところでは逆効果を生むことなども考えられる。
しかし彼が演説通りの力を発揮できるかどうかにかかわらず、誰がやっても変わらないのだとしても、しかし多くの人の心に届くことばが発せられたという事実は、現代においてものすごく重要なことではないだろうか。
貧しい人が頑張ってみようかと思う、そんなひとが増えるだろう事。期待を持っただけより失望が大きくなる、という種のものではなかったと思う。

これに即応したかのように、ガザからはイスラエル軍が撤退したらしい。
つまりはこの種の事で、心を動かすかどうかとは関係がなく、即応して進む事件があり、オバマ氏もガザ進行問題には今まで触れていないという。ある種の暗黙の了解でことが進んでいっているようでもある。ユダヤのネットワークなるものの底恐ろしさを、こんな事で感じていいかどうかはわからないが・・・。
しかしパレスチナの女性が、ブッシュに悪霊を投げつけたいと言い、オバマは平和を訴えているだけいいと言った・・・青年は、アメリカは変わらないと言っていた気がするが・・・。

いずれにしろ、一人の人が、たとえ彼が世界で最も権力を持っていて、最も優秀なスタッフを揃え、彼の言葉にウソはないにしても、一人ひとりの苦しみ、その人それぞれの特殊性などを考えなくても、当然だが、彼には知り得ないことの方が多く、すべての謀、多くの苦しみを解決に導くどころか・・・少しだけ良くなるだけでも大変なことだ。
問題のほとんどは、世界の一人ひとりが取り組むことでしか変わらない事だ。そんな、一人ひとりに届く言葉が世界に響いたこととして、喜ぶべき事だったと思う。