私は誰だ? 3

双極性障害だというひとが饒舌になって止まらない場面をテレビで見たことがある。最近うつ病が注目されていて、うつだけの単一型(?)に対し躁傾向の時もあるものを双極性障害というような感じだったが、躁鬱病といわれていたものだと説明する場合もあるようだ。いわゆる躁鬱病というものは古典的な(?)精神疾患、精神病のひとつで、精神分裂症といわれていた統合失調とともに重いものだという印象があるし、最近うつ病と言われているものとは違う感じがしないでもない。双極性障害うつ病とは違うらしいが診断が難しいとも言われるが。
双極性障害の双極I型障害が躁状態を伴い、双極II型障害が軽躁状態を伴うものということで、古典的なものはI型、最近注目されているのがII型なのだろう。


その双極性障害らしいひとが饒舌な場面というものは痛々しいものであって、あまり他人から受け容れにくい提案を続けずにはいられないという感じであった。何か他人事ではない。
統合失調症、乖離性障害、境界性人格障害境界性パーソナリティ障害)、境界例気分障害・・・などなど、はっきりとした重い障害ではないとしても何か自分に関係があるような気がする。
いずれにしても健康な場合には制御できる思考、感情がコントロールを失った状態で行動(あるいは非行動)につながるような共通点があると思ったが、これでは何かを言ったことにすらならないのか。


境界性人格障害の「診断基準」のなかに「理想化とこき下ろしに特徴づけられる不安定な対人関係」というものがあるらしく、またその他の内容から考えてもこの「障害」に近い部分が感じられる。不安定な対人関係から「理想化とこき下ろし」が始まるようでもあるし、他人に対する過剰な、あるいは予め先取りされすぎた期待、調和への過剰な要求というものがあるかもしれないが、それは過剰なのかもしれないが、「運が悪く」実際に不安定な対人関係に巻き込まれてしまったためにコントロールを失うこともあるだろう。
境界性人格障害の原因としてひとつには「先天的異常−生理学的な脳の脆弱性」が指摘されているようだが、脳機能が低下しているような実感はある。後天的に生理学的に脳の機能低下が起こる。しかし、障害が起きたから脳の働きが悪くなったのか、脳の働きが悪くなったから障害が起こるのか、というようなことではなく、それは同時に進行するのだろうけれど、そうなると・・・。
もうひとつの原因としては「幼少期の体験−身体的虐待、性的虐待、過干渉、機能不全家庭などの経験」が挙げられている(以上参照は主にWikipedia)が、「機能不全家庭」とは・・・。これにもインデックスがあって、その要件があるようであり、私の育った環境にはある程度その傾向があった。「身体的虐待、性的虐待、過干渉」は受けていない。
そのような形で挙げられないものの、社会環境の状況が影響してしまう部分もあるだろう。


同じような環境であっても病まないということがある。であれば先天的な脆弱生の違いと環境のバランスか、偶然の、成育過程で出会ったエピソードの違いもあるだろうか。
私は学習能力が若干高かったためと、引っ越しのために、年令をかさねるほど家庭の安定している人たちが多い学校環境を経験することになっていった。感情の安定したひとたちが多くなっていったことの安心感と、周囲との違和感が同時に進行していく感覚がありつづけたかもしれない。


で、この文章は結論どころか問題提起に近いことすら惹起できない。
このような内容の幾分かは妥当なものなのだろうが、問題はこれらの他にある。そういうことしかわからない。