政治、国と地方

自民党の古賀さん・・・選挙の責任者でいらっしゃる・・・が、宮崎県の東国原知事衆院選出馬要請、「えっ」その手があったか、と思っていたら東国原氏が即「前向き」なのにまたびっくりし、出馬の交換条件(?)にそれ以上にびっくりした。「総裁選候補に立つことを前提に」という表現でいいのかしら。


と思えば大阪府橋下知事が、横浜市の中田市長らと地方自治体の首長グループを結成して「衆院選での支持政党を表明する」という・・・今調べたら自民党の中川氏との会談で(!)、中川氏が自民党への協力を求めたところに、「どちらの党にするかマニフェストを見て判断させていただきたい」と答えたという・・・。中田市長は政党支持を明確にするつもりはなく、政策提言をするのだというような話をしたらしく、夜のニュースではその違いはどういうことなのと詰め寄られていたけれども。


で、東国原さんは橋下さんと意志の疎通があるなどと言い、それに関して橋下さんは東国原さんがそう言うならそうだなどと言っていた。



何かオソロシげなことになったなあと思う。
国と地方が対立しているかのような構図はあらまほしくないと、行政を推進する政府、ならびに与党としては反発せざるを得ないのではないかと書いては見たが、書いてみた先からほんとうにそうなのかと思い、つまりは官僚なんてものと政府、国会、政党なんていうもの、そして地方公共団体とさらに国民との関係が問い直されざるを得ないような状況を一気に照らし出したのか、少なくとも選挙を前にして国会議員各々の立場を表明したくなくても表明せざるを得なくなるのかなどというと、まるでこのお三方らを手放しでほめなきゃならないのか、とかすらふと思ったが。


ポピュリズム、なんてことをちょっと考え、小泉元首相のやり口(という表現は若干不穏当かも知れないが)にちょっと似ているとも思い、しかし例えば地方行政をなんとかするためにどうしても国政を動かさねばならないという「スジ」らしきものが明確にあると言えなくもない、と、また、このお三方らを手放しでほめなきゃならないのか、と思ったのだが。


彼らがいきなりキャスティングボードを手にした? しかし彼らは実のところ何ものなのか。


どちらも自民党がらみでこんな発言が出てきたのであり、自民党でも中川秀直氏というひとがまた象徴的ではないかと思ったり、しかし実は自民党でも民主党でもどちらでも与党にすり寄ることが出来るぞということでもあるかもしれなかったり、そんなことをするひとが信用できるのか、あるいは信用されるのかとも思ったり、さらには、実は政界再編してくれた方がすっきりするということなのかなあと思ったり、いずれにしても旧左翼系(?)に用はないのだろうなあとも思ったり・・・。


面白いと言えなくもないが、そんなに引っかき回しては、たとえ主張に筋は通っていても、混乱状況の中、結局は思いもしない、話題にすらのぼらなかった人たちがちゃっかりと自分の分を多めにこっそり確保しちゃったりするんじゃないかなあと思ったりもする。あるいは「抵抗勢力」が抵抗の意志をさらに強めるだけで、結局表面上のやり方を変えるだけで済ませる準備を急がせるだけだったり、その表面上の制度変更に多大な費用が使われたり・・・。



しかし・・・私の知人がこんなものを読んだなら、政治の事など偉そうに考えられる立場か、自分の足下でも見ていろ、などと思うのだろうなあ。