仕事について 2

病院の話し・・・なのか・・・療養病棟という長期入院タイプ(?)の施設が減床(?)になり、自宅療養を「余儀なくされて」いるという話しをテレビで見た。
家族によって介護するのだが、介護保険によって家族の負担が軽減できる。とはいえ、入院時とはくらべものにならない大きな負担になる。医療行為を介護士ができないので、家族がすることになる。痰を吸引しなければならない患者さんの場合は、1、2時間おきになるので、目が離せない・・・。
と、いうような問題は徐々に改善されていくだろうし、困難にぶち当たってはいるものの、解決策の模索の様子も番組で紹介されていた。けれど、政府の施策によって一旦ひどい状態に追い込まれるわけであり、受け皿が出来ていないうちに施策を早急にすすめることを躊躇しないということは、どういうメンタリティから出てきたのか。このような問題を金で解決できる人たちの利益は保護されている気がするが・・・。


こんなことだから自民党議席を減らしたのだろうなあ。お上の施策はあてにならないが、民主党というものも海のものとも山のものとも知れない。だから、自民党のモデルチェンジが安心で、未来に希望が持てると、小泉純一郎に期待したのだろうけれど、彼がやりたかったのは財政の健全化であって、痛みを分け合うというふれこみだったが、どうやら分け合ってなんかいない。どさくさに紛れて搾取した上に、その金を蒸発させていたひとたちがいたのだね。分配されていたら、消費者を通して堅実な産業に投資されていたはずの金が、投機に消えた。
国民の年収が平均100万円程度下がっているという話し、どういう所得層で、どうなったのか、その間の国民総生産の推移と比較してどうなの?それらの現象が国民の労働生産能力について与えた影響は?まあ、市場がないのに生産を上げてもしょうがないというかも知れないけれど、アメリカの個人消費、購買能力というものを国際的にどう解釈すりゃいいの?アメリカの貿易赤字容認、それでもアメリカという国がまわっていたということは、どういうことで、物質的にアメリカが過剰に享受していたとしか思えない、それは、ある意味世界的に見ると生産物をどぶに捨てていたことになるのでは・・・。
いや、余談だ。




政府の施策の問題などではなく、仕事とは何かということを書きたかったのだけれど・・・。
看護は医療(健康)保険の問題で、介護は介護保険
介護「労働」とは・・・。
家族による介護は、基本、無償(という書き方が妙だが、しょうがない)。
介護保険の活用で、軽減できる。1/10の負担があるとはいえ、無理心中などを減らすことが出来たと思う。しかし、その1/10の負担も厳しく、また逆に介護労働に従事する人たちは仕事の大変さと報酬の少なさにリタイアする人も多く、つづけているひとのうちの7割がやめたいと考えているというようなことになっているらしい。
変な話しがある。介護の資格を持って事業所に登録し、家族を介護して報酬を得ている人がいるという。これが禁止されているものか黙認されているものなのか、普通はやらないので、表面化しないだけのものなのか、わからない。
問題は、禁止できるとすれば、どうして禁止できるものなのか、よくわからないのだ。ずるい、感じがするが、そうなのだろうか。禁止されているのだろうか。されていないとしたら、こういう状況は、運がいい悪いということなのだろうか。介護関係の資格を持っているのに無償で家族の介護をしている人はバカなのだろうか。




シャドウワーク」というような言葉で家事労働などをとらえたのはイリッチという人だったと思うけれど、最近はあまり名前を聞かなくなったかも知れない。詳しくは知らない。この人は『脱学校の社会』なんて本を書いていた。「学校化社会」という考え方は面白そうだった。が、学校をなくそうとするのは、無理だ。それで、どうする?
内山節さんという方が、「仕事」と「稼ぎ」という言葉を使って労働に関して考えているらしく、ずっと気になってはいる。今調べると『自然・労働・協同社会の理論』という本の中で実例を挙げて書かれているらしい。
今村仁司さんという人が労働や暴力についていろいろと書いていたようであり、それも気になってはいるが、少ししか読んでいない。




これではなにも書いたことにならないな。
失業して、何もしていない。時は、どんどん過ぎていく。仕事について考えようと思っても、なかなかまとまりはしない。焦ってはいけないので焦らないが、かといって進みもしない。




ずいぶん前に同じタイトルで、内山節さんの考えを意識して書いたものがあるので、リンクします。
リンクはしますが、自分でも読み返しにくい。


仕事について
http://d.hatena.ne.jp/azkn/20070110

脱学校の社会 (現代社会科学叢書)

脱学校の社会 (現代社会科学叢書)

近代の労働観 (岩波新書)

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