無能な人　4

随想 生活

さて、本題に入ろう、と、書いてみる。


いちおう就職しようとしているのだが何かしょうがなくやっていて、ほぼ全て失敗するとしか思えない。
そんな呑気な、というか、いやその逆になぜみんな普通に暮らせるのか不思議であって、若い頃からちゃんと将来を考えていたからそうできているのか、もちろん私はそれが出来なかった。今も少しは先のことを考えようとしていると言えなくもないにしても、つまりは将来のことを考えようという発想そのものがあまりない、という表現がいいのかどうかわからないが、そんな感じだ。とにもかくにも、なぜ一応であってもこんな社会にみんな適応しているのか、不思議に感じている。


などと、呑気に書いているのであるが、こういうような考え方というか、感じ方を、客観視してみるというか、ずらしてというか、ひっくりかえしてというか、社会がどうして私を排除しようとするのかを考えると、発狂するのかもしれないと思ったが、それは単に今、そうかもしれないと思っただけで、逆に狂気らしき感覚と長い間つきあってきたから、そう思っているのだ。今はそれほど狂気らしいという実感がないから、こういう書き方になっているようでもある。
いや、別にさほどひどく排除されたわけではない。便宜上書いてみただけで、むしろ私が面倒くさくなって適応した考え方をしたくない、と、思っているだけのことなのだろうが。いや、思うだけではなく、口に出したり、実行している部分があって、社会常識とはそれは違うだろうなあ、と、思うのであった。私のほうから適応を拒絶していて、排除されたとは、何を言う、と、社会さんは言うだろう。
そして、まあ、会社を辞めたり、辞めさせられたりしたわけだが、そのあたりの駆け引きというものの、社会側の人に卑怯さがどうしても伴ってきていると思えるのは、逆に私に原因があるのか。そんな時ばかりではなく、常々、おめーらなんでそんな卑怯な考え方が出来るの、と、思いがちな、私だが、そのくらいの卑怯をうまく・・・なんというかな、防いだり、いなしたり、できないのが悪いというか、そんなことは卑怯というより普通ではないか、と思う人が多いのだろうが、つまりは何なんだろう。
騙される方が悪い？ いや、それほど騙されやすいというほどでもないとは思うが。


いずれにしても、仕事をしていないのは社会の役に立っていないのであって、そんなことを考えると、江戸の町では仕事をしていない人は今の失業率の分よりもっといたはずじゃーん、なんて思ったりもする。いいなあ、その点だけは江戸、とか。
あるいはアリとかハチとかが、働きアリとか働きバチとかいっても何割とか何パーセントかは働かないことでうまく機能しているのじゃあないか、そんな役目に私はふさわしいはずだ、なんてかなり本気で思うものの、そんな役目はお金持ちの人が独占しているから、貧乏人が働かないというのはとても悪いことだということになりそうで、というか、なるしかないのだろう。
こんなことをインターネットでも目立つ場所でやってしまうと、氏ね、とかいうことになるのだろうなあ。ああ無情。
つまりは自己責任・・・しかも単純帰結的に失業なんかしているのは怠け者だったり役に立たないんでしょ、とだけ言われることになりそうだが、そんなものだから、そう思われたくないから、つらい仕事でも、面白くなくて不公正で、命の危険にさらされてさえいてもやめない人が出てきちゃうんじゃないか、そんなことをうっすらと感じつつ、せめてオレは辞めてやるぞ、というのが命の危険になどさらされなくてもとった私の選択で、それを繰り返してこんなことになったのであった。
自分が認めたくないものは認めないぞ、と、それじゃあ世の中通らないよね。


とはいえ、社会常識というものもいろいろあるのであって、自分の道をつらぬいたほうが突破口が見えるということもあるだろうし、つまりは根性がない、というのは間違いなく、そのうち体力もなくなってきているし、反射的な知力もない。精神力もなくなってきているし、何か信念に近いことがあったような気がするだけで、はて、むかし私は何を頼りに生きていたのかしら、と、普通の人が同じ仕事をつづけていても考えるだろうけれど、ふらふらしながらだとなおのことわからなくなっているようでもある。
あるいは脳がちょっと、そんな歳ではないのにということを気にした方がいいくらいに衰えているだけなのか。または鬱がやっぱり入っているのか。


唐突だが、立場とは何だろうな。どういう立場を取るかが考えを左右するな。それを、うまく相対化できない・・・などと考えるほうがおかしいか。自分探しはやめておけ、とかいう本を書いた人がいたらしいが、私は自分探しをしているような感じは確かにしないでもない。


とにかく連休が終わって、明日からまた、いちおう就職活動をする、というか、今までもしてはいたのだが、より条件の悪いものであっても応募してなんとか引っかかろうというようなことを始めるのだ。いや、まだ迷っている。何しろ体力がね・・・。そして、勤めてすぐ辞めると履歴書が・・・ってそんな短いものは書かなきゃいいのか・・・失業半年以上がすでにマイナス要因のような気がしてきたが、そんなふうに考えなきゃいいのか。
もし受かってしまって辛い仕事で、でもなんか辞められないのが怖いので、つい期間限定の仕事に応募してしまうとか、常雇の募集は避けたくなるとか、ああ、どこに応募しよう・・・。
少し労働らしいことをしたいのだけれど、取ってくれるのは・・・大学出で事務系をずっとやってきたような人間を取るのは介護の現場か、しかも、厳しくて人がすぐ辞めるようなところじゃないと無理か、などと・・・。運送会社・・・あ、農業の募集があるぞ、大量の・・・。

（5/6に推敲しました）