のっぽのサリー

なぜか、ロックンロールが急に頭の中で鳴りだして、それが、「のっぽのサリー」だった。
リトル・リチャードの曲として知られているが、プレスリーも、ビートルズもやっている。
YouTubeでいろいろ聞いていたら、ポール・マッカートニーもやっていて、80年代のライブ映像があって何かしっくりきて、聴きたいものが聴けたという感じがした。


「のっぽのサリー」というと、岸辺一徳さんの愛称が「サリー」で、のっぽだったから、ということを、最近Wikipediaで読んだけれど、なぜ岸辺一徳さんが気になったのかを忘れてしまった。しかし、岸辺一徳さんを思い出せて良かった気がした。なんとなく。


YouTubeで聴いているのは、ポール・マッカートニーの、「I Saw Her Standing There」。これも、しっくり来る。
そういえば、先日は、ラジオから「心のラブソング」が聞こえてきて、心が浮き立つような気分がした。素敵なベースライン。ベースラインがもっとも良く聞こえて、ヴォーカルより大きいのではないかというくらいで、このアレンジは、なんだろう。ホーンセクションのリフが印象的だけれど、むかし聴き取れなかったストリングス・アレンジが、今はわかるようになって、しかし、こういうスタイルを、なんというのか、わからない。ファンクの影響はあるのか。そういえばたしかビートルズフィル・スペクターがプロデュースしていた。ポールはそのときにポップ・アレンジのひとつの極致に触れたのかもしれない。特にストリングスということでふとそう思った。


ベースというとポールはベーシストで、この「SILLY LOVE SONGS」のベースもあのヴァイオリン・ベース(?)で弾いたのか、と思ったけれど、あまりよく知らないからそんなことを思うのかもしれない。
あとは、岸辺一徳さんもベーシストで、だからどうしたということではないが・・・。
岸辺一徳さんの弟の岸辺シローさんはもうずっと前からタレントとして、司会者としてよく知られていて、今では借金の多い人ということでしか現れることがなく、あの人のタレント性と鬱がミックスしてああいう状態なのではないかとふと思う。おそらく鬱だからあのようなコメントしか出来なくなっているのだろうなと、治ったらきっと話題にも敏感に反応できるのだろう、なんてことを思ったけれど、そんな日が来るのかはわからないし、今は岸辺シローさん本人もそんなことを望んでいるわけでもないかもしれないと、そんなことを考えた。


「MAYBE I'M AMAZED」をリストに見つけて、聴いている。
この曲の不思議な感じ、聴くと、いながらにして遠くにいるような、時をさかのぼっているような感じ、ビートルズが解散してジョンの明確なメッセージ性にくらべると、気分に流されているとして軽く、甘く見られていたかもしれないこの頃のポールのこの感じが、不思議に心をとらえる。
もっとあとの頃のものだったと思うけれど、ジョンの「#9 Dream(夢の夢)」にも、浮遊するような感じがある。こんな感じには音階に半音が入っていたり、なんかそういうブンセキもできるのだろうけれど、私にはまだよくわからない。ドビュッシーなんかが関係あるのかもしれないけれど、やはりわからない。


ふと、リンダ・マッカートニーが、たしか、もう、ずっと前に亡くなったのだなあ、と思い、それは不思議な感じがする。
ポールの新譜を、ほとんどフォローしなくなって、もうずっと経つことも不思議だ。たまに聴くと、こんなにも瑞々しいというのに、おそらく新譜を聴いたとしても、瑞々しい感じがあるだろうに。
ジョージ・ハリスンもいない。それも不思議で、今となってはポールが生きていることも逆に不思議で、リンゴが健在・・・ということばがふさわしいかどうかわからないけれど、それだけはなにかリンゴらしいと思う。リンダが生きていたら、ポールと二人でいかにもあの二人らしいのだけれど。もちろん的外れなのだろうけれど。


坂上二郎さんが亡くなったのも、谷啓さんがいないのも、不思議だ。
ビル・ワイマンが、ずいぶん前にストーンズをやめていたのを、知っていたのに忘れていたのだろう。チャーリー・ワッツは今もストーンズのドラマーなのか。あのリズム、どう形容すればいいのか、頭で鳴っているのは、「スタート・ミー・アップ」で、不思議な音楽である気がした。あれは1981年。私はまだ17歳の頃、しかしこの音は昨日のことのようだ。
日本のストーンズ、なんて形容は的外れだろうが、RCサクセションを思い出し、忌野清志郎さんがもういないことが、本当に不思議だ。


やっとニュースばかりでなくなったNHKのFMラジオで先日やっていたのが、大瀧詠一さんの特集で、一日ナイアガラだったようで、聴きながらこれは至福だなあ、と思った。FMは車でしか聴けないので、ラジオの入りが悪いのか、持っているラジオが悪いのかで、休日出勤のおかげでちょっと聞くことが出来た。通勤が長い時間かかるので、その間に聴けたのだ。残念ながら朝はちがう曲を聴いていた・・・。
「レイクサイドストーリー」が印象に残った。なんという歌詞。思えば、失恋だけの人生だった。そんな私にぴったりだ。
統計的に成就する恋愛よりも失恋の方が多いので、失恋の歌の方が正しい、とかいうわけのわからない理論を打ち立てようかと考えてしまった。理論?


日本人にだけ「さん」づけをしてしまったけれど、単にはずみで、という感じだ。

のっぽのサリー

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スピード・オブ・サウンド(紙ジャケット仕様)

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ポール・マッカートニー(紙ジャケット仕様)

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心の壁、愛の橋

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刺青の男(紙ジャケット仕様)

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