でたらめ日記110806

最悪の気分、いや、さすがにそこまでではないか。
時事などを書いてみる必要があるかどうか。
なでしこジャパンが勝ったというのはすごいがもはや薄れる記憶、ゲームはひとつも見なかった。面白かったんだろうな。
政治がどうなったか、菅首相が何をやっているか、知らない。いや、彼は広島にいたんだな。




最近人が死ぬことが気になる。いや、最近じゃないか。
Xジャパンというバンド(しかし、なんという名前だろう)の元メンバーが先月自殺したが、そのエピソードはちょっと尋常ではなかった。
伊良部投手が自殺したのは傷ましい。
自殺ではないが、元サッカー日本代表の松田選手が急に倒れて亡くなったということもあった。


小松左京さんが亡くなった。80歳。日本SF界の巨星、筒井康隆さんも寂しかろう、などと、見当違いかもしれないことを思う。
ただ、80まで生きられての訃報は、まだ、むしろ、ほっとする。肺炎だという。80までなら、とは思うが、しかしそれでも肺炎で亡くなるのは苦しかろう、苦しいのは嫌だと情けない想像を、小松さんにかこつけてする私のつまらなさよ。




芦田豊雄さんも亡くなった。個性派アニメーター、と、言っていいかもしれない。スタジオライブ、の。67歳か。早い。
わたなべひろし(渡辺浩)、とみながまり(富永真理)がライブ出身のアニメーターに、いたんだなあ、と、私が書く意味がどれほどあるかわからないが。ライブの社長は神志那弘志さんが継いだようだ。
ある種の特徴的な描線の傾向があって、鳥山明の「ドクター・スランプ」を担当したことと関係もあるだろうが、デザイン的に整理された線画、といったらいいか。とはいえ鉛筆の描線のタッチを感じさせる、少しとぎれ気味の線が特徴だったとも思える。特にスケッチ、イラスト類は、なんて、書いて、いいのか。鳥山明は違う。ライブの人たちにもそれは共通している。
ある種クロッキー・スケッチ的な趣もあり、立体的な構造形態を把握し合理的に表現する能力がそこに示されてもいて、なんていうようなことをふと思った。さらには動くこともあらかじめ意図されていたことも、それらしき線描の記憶のカケラとして脳裏に浮かぶ。
湖川友謙さんも同傾向があったかもしれないが、違いは等身がしっかりして、骨格もよりリアルに表現されていたこと、パースが強調され気味だったのではないかということなどの違いを感じるが。湖川さんはご存命なのだ、な。61歳なのか。あと、谷口守泰さん・・・芦田さんよりひとつ年上か。谷口氏も・・・構造の表現がはっきりしているという印象がある。
その後、こういう傾向はどうなったのだろう。「クレヨンしんちゃん」を描いている人に似た感じがあるひとがいそうな気がするが。
大友克洋的な流れの表現はもちろん構造もはっきりしているが、描写する人の個性的な形態のディフォルメの手並みの鮮やかさは、あるのかもしれないが、それよりも精緻さや実写的であることのほうが目につくものでもある。
で、芦田豊雄さんのアニメーション表現はある種モダンだったのではないかということを考えたが的確かどうかはわからない。




本当につまらない人間だ、私は、と、思う。
年齢のために、あるいは年齢以上に衰えた肉体、頭脳、感性、精神のため、ということもあるかもしれない。しかし、もとからつまらない人間だったのか、私が若かった頃にも、と、ふと思う。
ある種芸術的な発想、構想の豊かさを追い求めてきたと言えなくもないが、その成果も乏しく、そこを離れてみても、何があるという事ではないような気がしてくる。
逆に、そこそこ優れた能力を持っていてということも出来るが、残念ながら、だからどうしたの、と、自分でも思えるのは、そんな能力を使いこなし、さらに感情なども統御する高度な知性が衰え、硬直化してしまっているためだという気がする。
今に始まったことではなく、もともと自分をコントロール出来る人間ではないが、数年前にひどくなっていた気がする。そのときよりは少しマシなのか、どうかも、それに少しくらい意味があるかどうかも、わからない。




広島に原爆が投下されてから66年経ったという。
今日のNHKではB-29の特殊部隊の存在と動きは日本の諜報部が察知していたこと、広島の後は、その任務もわかり、長崎の時も5時間前に動きをつかんでいたが、その折軍首脳はポツダム宣言を受諾するか否かの会議の最中で、広島みたいなものは米軍もそうそうもう落とさないだろうとか話していたらしい。
ご存命の、諜報部で、その後証拠隠滅をさせられた方と、長崎で待機していた戦闘機乗りの方が、テレビに出ていて、悔しさをにじませて当時の話をされていた。長崎の方は広島の投下の時も近くを飛んでいて危ない目にあったといい、さっきまで眼下にあった広島の街がなくなっていて、現実かどうかわからず頭がおかしい感じになったというような話をされていた。その後、負傷者や、もしかしたら死者の搬送をされた話もされていた。
いったいどういうことなのだろう。
先だっての原子力発電所の事故につけても、権力者はみんなこうしたもの、というような言葉が脳裏に浮かんだ。

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