林光さん追悼

日本の作曲家。今年の1月5日に亡くなられていたという。
高橋悠治の『たたかう音楽』に対談相手の一人として参加していることからこの人の名を知った。当時晶文社から出ていた高橋悠治の著作を買いそろえてしまった後、やはり晶文社から出ていた林光さんの著作もけっこう買った。林光さんの著作の方が多くて、買ったはいいが読み切れなくなって、どこまで読んだかがわからなくなってしまっていた。最近少し読み直していたが・・・。
著作には触れていたのに、音楽作品にはながらくあまり触れることはなかったが、昨年室内楽曲の入ったCDを買った。なかなか気に入って、時々聴いている。
民衆の音楽を夢見た人だと言えるかもしれない。私の気に入っている室内楽はちょっと、そんな感じではない。近現代の文化で主流となっている風潮に批判的だったと思うが、作品はしっかりとアカデミックな世界で評価され得る音楽である気がする。それの、善し悪しではなく。
もちろん彼の民衆の音楽への志向を実現した音楽もあるだろう。聴きたかったが、あまり聴けていない。
札幌で、映画『戦艦ポチョムキン』にオリジナルのマイゼル作曲版の音楽をオーケストラで伴奏した上映会があったが、そのときにオーケストラの指揮をされていたはずだ。その時にお姿を拝見したのだけれど、林光さんの活動の、それはほんの一部だったのだろう。

林光:原爆小景・完結版~林光:合唱作品集

林光:原爆小景・完結版~林光:合唱作品集

林光:うた

林光:うた

林光:ラプソディ

林光:ラプソディ