屋根にペンキを塗った 1

屋根にペンキを塗った。といっても、2時間半ほど、屋根の錆びている部分に、錆の上から塗ることの出来る塗料を塗ったというもの。しかも、錆びた部分全てを塗る前に力尽きてしまった。今年中にもう一度出来れば錆びた部分ほぼ全体をカバーできるけれど・・・。
これは昨年から始めていて、去年は他に二階のベランダの手すりにも同様に塗ったりもしていたが、今年は去年の1/4ほどしか作業していない。とはいえ、去年塗り残した部分やあらたに錆びたところ、また去年塗ったのがうすくて錆が浮いてきているところなどをカバーしているので、少しずつ完璧になってきていると思う。端には末期的な部分もあるけれど、そこには来年手を付けるとして、しかし、この家にいつまで住んでいられるのか、このほかにもいろいろある不具合と、あと大家さんの都合とのふたつの理由で・・・。
もとは屋根に穴が空いた部分をシーリング剤で埋めたりしたところから始まったこの作業だが、さらにさかのぼると壁が崩れそうになっているところのひびをシーリング剤で埋めたほかの作業から始まっている。そこはなんとか現状維持できているが、しかしそれでいいのか。現状維持もすこしだけ劣化していないわけではない。今年の冬は持ちこたえるだろうけれど・・・。さらに、そのシーリング剤で埋めたほかの作業以前は、かなりひどかった・・・。すきま風が・・・。


私は美術をやっていて、と、唐突に書くが、毎年何とか出品したいと思っている地方の公募展の搬入が3日後で、もうとっくにその出品はあきらめてはいたのだが、どこかで何かが降りてくることはないかと思っていたが、明日から仕事が始まり、さすがに何が降りてきてもいきなり休む気にはならない。しかしまあ、本当に降りてきたら今回の出品にこだわることなく作品を作ればいいのだが。
それのみならず、グループ展と個展が来月半ばと終わりに待っている。
個展は毎年やっている小規模なものの3倍から5倍の作品が必要、ただし新作ではなくてもいいということを開催を持ちかけてくれた会場の方と打ち合わせている。回顧展、といっても私自身が自分の恥ずかしい制作歴を回顧しなければいけないという意味での・・・。思えば大学卒業後6年間作品を作らなかった後半年か1年かで始めた制作、それから10年以上は経って、進歩のないことこの上ない。
また、グループ展の方も今年は30回展で、気合いを入れなければと思っているものの、意気が上がらない。で、ペンキを塗ったということだ。
今回はここ数年になく精神状態が安定している。仕事もここ数年にしてはかなりうまくいっている。世間ではなんとか食いつないでいるとしか言わない程度だが。時間もそれなりに確保しているのだが・・・。


音楽もやっていて、しばらくは音楽を優先することになってしまっていた。なるべく出来る範囲で、と、思っていたがどうもうまくいかない。周囲の流れにうまくかみあうように考えていると、美術を片手間に考えるようになってしまった。いや、もちろん音楽についてだって専門家のようにやっているわけではないから片手間でしかないのだが、しかし美術は私の専門なのだ。なかでは彫刻が専門なのに食っているのはデザインとも言い切れないような美術周辺の仕事ではあるけれど、それなりに自負を持ってやりたいものなのだ。そういうことが何かうまくかみあわない。
思えば、共同作業ということを、大学時代に考えていた。それは向いていないと思っていたので、美術でも流行り始めていたコラボレーションとか共同制作とかいうものをやろうと思わなかった。そのくせ、音楽もやったのは、共同で何かを作ることもやらなくてはいけないという気持ちもあったからで、専門ではないから気楽に、のつもりだったのか、なぜか面倒なことがつぎつぎと、それは最近までずっと変わらなかった。
思えば音楽で私がやりたかったことは、あまりやった覚えがない。楽器を弾けたら楽しいという人にくらべ、私は音楽についても要求が、というそれが誰に対してかということではなく、自分がかかわるもの全般に対して厳しく、それが結局はそれほど他人に対して厳しくなく、自分に対して厳しいのではないか、と、いつもそんなことを考えているのではなく、振り返ってみるとそんな気がする。まあ、わたしの演奏からしてそんなはずがないと思う人しかいないだろうが。
音楽をやっているだけで追求すると際限がない、それが無くてどうする、というものではあるが、疲れた。美術に時間を使いたくても使えない。
という状況は過去のことで、もう私に期待する人はいなくなると思う。こんな愚痴ばかりの人間など。
という音楽は今はあまりやらなくていいのでできるはずなのに、作品を作っていない。


作品づくりが最大の課題とはいえ、ほかにも、家の中はぐちゃぐちゃだったり、車の事やら何やらでやらねばならないことも多い。仕事だってもうちょっとだけ家で何かしたら先に進めることはあるだろうに。
そんなことをいろいろ少しずつやっていけばいいのに、3連休の2日間ぐだぐだしていて、少し何か片付けはしたものの、何かがはかどった覚えはない。
で、とりあえず、ペンキは塗った。
あと今年の雪が降る前に、一度2回の屋根に登れば今年の作業としてはなんとか意味があるだろう。
腰が痛くなった。
そのあと、この文章を書き始めて、しばらくしてどうしても少し畑仕事をしたくなって、来年のために少しやった。来年のために!
ああ、でも、今年は畑を十分に活用できなかったなあ、という悔いが大きい。春のうちは今までで最もうまく行っていた分だけ、夏から秋に種まきのタイミングが悪かったり、空いてしまって手を付けられなかった部分が多かったのがくやしい。そもそもはしかし、畑を広げたのが悪かったか。
それ以上に雑品が一部積まれている裏庭の畑以外の部分、今年は全くと言っていいくらい手を付けられなかった。毎年手を付けてもちょっときれいになるくらいだったけれど・・・荒れていった・・・。
しかしなにより家の中・・・。
まあ、、とにかく、何かは進んだし、先週前半不眠気味だったために疲れ果ててしまった分は、休んだ。
今日あと何かできるだろうか。こんなものを書いて時間を使ってしまったので、できない。


結局は何もしたくないが、それでも、もっと何もしたくなかったのに何か空っぽのままあれこれとやっていた後遺症があるからしょうがないのかもしれない。そんなときに、家を直したり、畑を耕すというようなことだけが普通にできるというのも仕方がないのかも知れない。
ただ、締め切りというものはそううまくいかないのだ・・・。