でたらめ日記110712

さっきラジオで佐野元春の「カム・シャイニング」がかかっていた。
これは面白い。
伊藤銀次さんが出ていて、たぶん、彼の曲に、この曲からあとにつながっている曲もないし、この曲につながる曲もない、なんて話をしていた。
私は佐野元春の曲をよく知っているわけでもないし、もちろん様々な音楽をよく知っているわけではないが、久々に新鮮な音楽、あまり似ているもののない曲を聴いたという感じがした。佐野元春にこんな曲があったんだなあ。
「ニュー・エイジ」「コンプリケイション・シェイクダウン」と、聴いてみる。
これはラップなのかもしれないが、ヒップホップなのだろうか。1984年の「ビジターズ」の曲。ヒップホップなのだろう。こういう展開の先にも何かあったかもしれないが、実際のヒップホップの展開は何か違ったものになったようだ。
「カム・シャイニング」のみならず、「ビジターズ」がちょっと特異な存在感を持っている気がするが、やっぱり私はよく音楽を知っているわけではないので、自信はない。
ああ、でも、いいなあ、佐野元春
一時期はおかしなテンションで見当外れな事を言っているような感じでテレビでは取り上げられていたこともあったようだが、また、「青いねえ」なんて言ってビールのコマーシャルに出ていたこともあった気がするが、そんな場面を見て、ちょっとはっとさせられた感じがあったことを覚えている。


しかし、昼に散歩していて頭の中を流れていたのはブラームス
交響曲の何番かの、2楽章か3楽章か何か。
良くできたフォルム、と書くのはおかしな感じがする人が多いだろうが、旋律と旋律が、という言葉が正しいかどうかわからないが、交差して精緻な形が浮かび上がっていて、という感覚で、とらえながら、歩いていた。
晴れ、強い日差しは木々に遮られ、木漏れ日が地面に模様を作っている。アスファルトの駐車場に比べてはるかに涼しい散策路を歩きながら、木々の枝葉がつくる天蓋の構造とブラームスの対位法とが似ているというどう考えても的外れの連想をした。


仕事の帰りに、借りているアトリエに寄り、9時くらいまで木を削る。
全く形は見えてこない。自分の技術と持っている道具で何が出来るのか、ということを確かめながら構想を練っているが、試し切り、試し彫りで出来る断片が構想に役立ってはあまりいない。
しかし、心地よい疲れ。これで、仕事との頭の切り換えさえ、もう少しうまく行けば。

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ブラームス:交響曲第1番

ブラームス:交響曲第1番